LINEを始めるための準備と初期設定

LINEを始めるためには、スマートフォン（またはタブレット）とインターネット環境（Wi-Fi推奨）が必要です。

1. アカウントの作成と設定

• アプリのダウンロード: スマートフォンにLINEアプリをダウンロードします。
• 電話番号認証: 高齢者ご本人のスマートフォンの電話番号を使って認証手続きを行います。
• パスワード設定: 覚えやすいが推測されにくいパスワードを設定し、家族で共有または記録しておきます。

2. 家族との接続（友だち追加）

LINEで家族と繋がるためには、家族を「友だち」に追加する手続きが必要です。

• QRコードで追加: 高齢者の操作が最も簡単な方法です。家族のスマートフォンに表示されたQRコードを高齢者のスマートフォンのカメラで読み込むだけで確実に追加できます。
• 電話番号で検索: 家族の電話番号を知っている場合は、検索機能を使って追加できます。

家族とスムーズに繋がるためのLINE活用術

LINEの機能の中で、高齢者の生活に役立つ機能と、操作を簡単にするコツを紹介します。

活用術1: 音声通話とビデオ通話（無料の安否確認）

LINEの通話機能は、通常の電話料金がかからないため、頻繁な安否確認を費用の負担なく確実に行える対策です。

• 操作の簡略化: 家族とのトーク画面を開き、画面上部の受話器マーク（音声通話）またはビデオマーク（ビデオ通話）を押すだけです。
• 視覚的な安心: ビデオ通話であれば、高齢者の顔や元気な様子を確認できるため、離れて暮らす家族の不安を軽減できます。

活用術2: スタンプと定型文の活用

文字入力が困難な高齢者でも、簡単に感情や意思を伝えることができます。

• スタンプ: 「ありがとう」「わかった」「元気だよ」といった定型的な意思表示をスタンプで代用します。操作はタップするだけで完了します。
• 音声入力: スマートフォンのキーボードにあるマイクのマークを押し、話した内容を文字に変換する機能を活用すると、入力の手間が大幅に削減されます。

活用術3: グループ機能の活用

複数の家族（子、孫など）と同時に連絡を取り合うことができます。

• 家族でグループを作成し、高齢者の体調や通院の情報を一斉に共有することで、連絡の手間を最小限に抑えられます。

安全に利用するための注意点と対策

高齢者がLINEを利用する上で、セキュリティとプライバシーに関する注意点を家族が指導し、リスクを最小限に抑えることが重要です。

注意点1: 知らない人からの「友だち追加」を拒否する設定

LINEの設定で、「IDの検索を許可」「電話番号による友だち追加を許可」といった項目をオフに設定し、詐欺や迷惑行為のリスクを回避します。

注意点2: 個人情報の流出に注意

LINEのトークで、銀行口座の暗証番号や年金の振込額など、重要な個人情報を送らないよう指導します。また、「久しぶり」「急にお金が必要になった」といったメッセージが家族を名乗って届いた場合でも、必ず一度電話で本人に確認する対策を徹底させます。